《「勉強会」便り》5
 

  1. 設問17の聖書、聖伝、教導職の関係が話題になった。聖書がキリスト教の啓典であることはよく知られているが、日本では聖伝という言葉は殆ど知られていない。キリストの啓示を生きたことばで正しく伝達する使徒からの伝承(聖伝)と、それを保証する教会の権威(教導職)を認めないなら、キリスト教は成り立たないと考える。新約聖書の各文書は50年代から2世紀初めに書かれたものだが、現在の形での新約聖書の成立は397年のカルタゴ宗教会議の時であり、この新約聖書の成立を待ってキリスト教が始まったのではない。
     

  2. 聖書、聖伝、教導職の関係を理解するヒントとして、技術系の仕事に携わっている参加者から「機械(技術)の世界には、authentic partsという概念があり、それぞれはパーツであることに変わりはないが、そのパーツがなければ、その機械そのものが成り立たないもののことを指す」という説明があり、参考になった。